少額訴訟
少額訴訟とはどんな制度?
「友達に10万円ほど貸したのに、いつになっても返してもらえない。」
「車をぶつけられて5万円の修理代を請求しているが、相手はいっこうに支払ってくれない。」
このようなトラブルは被害額もそれほど高くなく、すぐに解決できると思われがちですが、当事者がお互いに話し合っても解決できない場合も少なくありません。
そのようなトラブルを合法的に解決する手段として「訴訟」があります。
しかし、このような身近なトラブルを解決するには、通常の訴訟制度はあまりに複雑で時間と費用がかかります。
そこで平成8年に民事訴訟法が改正され、「少額訴訟制度」が新設されました。
通常の訴訟との違い
- 手続きが簡単になった。
- 時間がかからなくなった。
- 費用がかからなくなった。
少額訴訟制度を利用できるトラブルの条件
- 30万円以下の金銭請求に限られる。
- 専門家の高度な意見が必要な事件や、何度も現場の視察が必要な事件のような複雑な事件は利用できない。
- 証拠証人がすぐに調べられる事件であること。
- 訴える相手の消息が分かっていること。
- 法律上のトラブルに限る。(ただし、法律上のトラブルでも夫婦や家庭内のトラブルは家庭裁判所の調停や審判という手続きが必要。)
実際に少額訴訟で多く解決されているのはどんな事件?
敷金返還請求 | 貸金返還請求 | 損害賠償請求 |
未払賃金請求 | 請負代金請求 | 金銭支払(一般)請求 |
訴状の提出から口頭弁論期日までの流れ
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2~3 週間 |
3週間先前後 | |||
訴状の提出 | 呼び出し状の配達 | 第1回口頭弁論期日 | ||
場合によっては口頭により、訴えを申しでる事も出来る。 | 第1回口頭弁論期日の日時と、その日に出頭する事を求める呼出状が、送達される | 審理は平均して2~2時間半で終了。その日の内に判決が出る。 |